其は歴史となり、灰燼となり、無に帰す

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RUN(LIP2) 感想 後編

さて今回も引き続き、RUNについて述べていきます。

旅再開後のシナリオ

琴子シナリオからの分岐と愛唯シナリオからの分岐で微妙にテキストが違いますね。
このような細かい所に手が入っているのは好印象ですが、住むを済むと誤字ったりしているのは残念。
校正にも力を入れて頂きたいと思いました(笑)
物語後半は誤字が増えてて明らかにスケジュール押した感がありますね…

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旅を再開して次の街に着いた直後、ナナが突如豹変して何処かに走り去っていきます。
後を追うのにバイクで走るか自分の足で走るかでシナリオが分岐します。
バイクで後を追うと義妹の芹乃シナリオへ分岐し、 足で走ると姫美子シナリオへ分岐します。

バイクで追った場合

…バイクに乗って、ナナを探そう!
ナナの足よりもバイクの方が断然早いから、きっとすぐに見つかるはずだ!

戦いが終わったら結婚するレベルのフラグですね(笑)

フラグを立ててしまったせいか(笑)、主人公は結局走り去ったナナを見つけることができず、
夕暮れとなり途方にくれる主人公、このまま路傍に佇んでいるわけにもいかない為、
次にどうするかを考えた結果、この街に少し逗留することにします。
夕方から物件さがして即入居とかすげー行動力&交渉力ですな(笑)
つーかアパートなら保証人とか必要な場合が殆どじゃないかと思うんですが…

ともかく逗留先を見つけて落ち着いた主人公は、
路銀を稼ぐ為に不動産屋に見繕ってもらった賃金が高い仕事に精を出しつつ、ナナを探し続けます。
何度もへ探しに行き、バイトが休みの日には一日中をうろうろと探しまわるも、ナナは見つからず。
やはり町なのか街なのか何処を探しているのか良く分からないせいなのでしょうか(笑)

芹乃シナリオ

この街に逗留を決めて一週間、前述のようにバイトをしつつ町・街にてナナを探して過ごしていると、
義妹・芹乃が主人公の逗留先に訪ねてきます。
主人公が送った近況を知らせる手紙の住所を見たとのことですが、
いつまでいるのか分からないアパートの住所まで書く主人公は律儀なのか何なのか良く分からないですね(笑)

さて、主人公の家まで来てしまった芹乃と取り敢えず近くの大衆食堂的な店に夕食を食べに行くことに。
…一枚絵の芹乃さんが別人に見えるんですが(笑)
食堂での食事中の話で旅の今までの話をしますが、ここでもちゃんとNTRと大工バイト放置でテキストが変わります。
愛唯シナリオはともかく、琴子シナリオはそんなにさらっと語れる話じゃないと思うんですが(笑)

芹乃との話の中でどうやら芹乃は母親に何も告げずに主人公の元へ来てしまったことが判明します。
主人公はそれに驚いて母親に連絡しようとしますが芹乃が連絡しないよう懇願した為、連絡せずに家に泊めることに。
いくら芹乃が懇願したからって母親に連絡しないのはマズいでしょ(笑)

アパートに戻った主人公、芹乃が訪ねてくる前に
食べようとしてお湯を入れたカップラーメンを片付けずにそのままにしている事実が判明(笑)

もったいないので、少し食べようとしたら、芹乃がすぐに片付けてしまった。

芹乃さん、グッジョブ!というか食べようとする主人公、ヤバす(笑)
一枚しかない布団なのにもう一枚の毛布がどこかから出てきたりと、
家に着いてからの主人公は頭がバグっているようです(笑)

義妹マッサージでアガる主人公

床についた後も寝付けずに義妹にマッサージをしてもらったり想い出話を語ったりしているうちに、
主人公はある思いを自覚します。その思いとは、

芹乃が来てくれなかったら、もしかしたら、僕は駄目になってたかもしれない。

包容力のある自分を求めて旅を続けた結果がコレかよ(笑)

なんやかんやで義母と連絡を取りしばらく芹乃を家に置いておくことに。
洗濯物が溜まった為、銭湯に行くついでに近くのコインランドリーで洗濯をすることに。
その時、妹の衣類から見知らぬ男性の写真が落ちてきます。
義妹は主人公が拾ったその写真をひったくり、ビリビリと破り捨てます。

この写真の人物はなんと芹乃の婚約者とのこと。この話が持ち上がったのは主人公が旅立った後とのことで、
急な話に反発して芹乃の家出になってしまったようです。
そのような事情なのに相手の写真を持ってくるのはおかしくないですかね(笑)?

ナナ再登場

芹乃の事情判明後、杳として行方が知れなかったナナが再登場します。
色んな選択肢が出てきますが、シナリオ分岐はやっぱり最後の選択肢だけで決定(笑)

芹乃との約束を優先するかしないかで芹乃シナリオかナナシナリオへ分岐します。
今回は芹乃シナリオ攻略中なので当然約束優先。

約束通り芹乃と祭りを廻るのはいいのですが、青姦はしなくて良くね?(笑)
神社の敷地内だと流石に人に見つかるだろ…

後は感極まって主人公に抱き着いたナナを芹乃が見てしまい走り去って交通事故にあって今夜が峠の状態になって
主人公がナナにビンタされて主人公が芹乃に声をかけ続けることが芹乃を救う手立て的なことをナナが言い出して
主人公はそれを実行し見事芹乃は目覚め順調に回復します。
…ちょっと展開が急過ぎてプレイヤー置いてけぼりなんじゃないかと思います(笑)

自分の足で

ナナ豹変直後に時を戻しまして、バイクではなく自分の足でナナを探すことにします。
まあ、芹乃シナリオの展開から察するに絶対に見つかりそうもないですが(笑)
案の定、主人公はナナを見つけることはできませんでした。
打ちひしがれる主人公は偶然出会った姫美子と酒を呑むことになり、クダを巻きます(笑)
そして酔い潰れて姫美子の家に転がり込む主人公…ヒモ生活の始まりです(笑)

包容力のあるヒモ

当日に知り合った人物を家に連れて行って介抱して、
尚且つ次の日にバスタオル姿で会話する姫美子さんパネェっす(笑)

2日目も主人公はナナを探す為に街に出ますが、財布を無くしていることが判明(笑)
酒呑んで前後不覚になって財布無くす旅(笑)
そして姫美子と会ってから3日間酒ばっか飲んでてワロタ(笑)
飲んべえな自分探しの旅ですかぁ(笑)?

"包容力のある自分"過ぎでしょ…

ヒモ生活からしばらくすると、主人公は一体何のためにここにいるのかと自問します。
そして自分は旅をしているのだからこの街から出ていこうと決意。
その夜に姫美子にそのことを伝えます。で、姫美子さんの反応がこちら↓

「…何か気に入らないことがあったの!?お願い、直せる事だったら直すから…!」
「(略)もうご飯も掃除も洗濯も、何もしてくれなくてもいいから…」

ちょっと依存度高過ぎじゃないですかね(笑)?

ナナの影

結局姫美子さんに絆され主人公はヒモ生活を続行しますが、そんなある日、主人公は公園でナナを発見。
後を追うも見失ってしまい、ナナ欠乏症が発症(笑)
情緒不安定になった為、姫美子さんとも口論してしまいます。
主人公を慰める為にナナをdisる形になった姫美子さんはご愁傷さまです(笑)
ところで主人公は次の日に姫美子さんにキスを迫られた時悩んだ的なことを述懐してるんですが、
悩む間もなくキスをされてるんですけど、記憶が飛んでしまったんでしょうか?酒の威力は凄いですねー(笑)

その後もやはりナナのことを諦めきれない主人公は探偵の真似事までしてナナの足取りを追い、
ようやくとある神社にて見かけたとの目撃情報をゲット。そして遂にナナと再会を果たします。
そして逃走されます。天丼かよ(笑)
後を追う主人公、神社敷地内で見かけた巫女にナナを見かけたかどうかを尋ねます。
外資系OLのはずの姫美子さんが何故か巫女さんをしていました(笑)
主人公と口論時に姫美子さんは"ナナは主人公を騙しているのではないか"と疑いをかけていましたが、
自分が騙しているから相手もそうに違いないということなんですかね(笑)
さて、何故外資系OLと称していたかですが、…見栄だそうです。つまんねぇ理由だなオイ(笑)

祭祀系OLと共に

次の日、酷い二日酔いになっている姫美子の為に主人公が買い物をしていると、ナナが接触してきます。
どうやって居場所特定してるんすか(笑)
居場所の特定手段は謎ですが、ナナが豹変した理由について話してくれそうな感じです。
次の日の昼にナナを見かけた公園で会う約束をしますが、
"再会した公園"って主人公はナナを見かけただけで会ってはいないですよ(笑)

そして公園にてナナと話をしていると、姫美子が現れてナナの本当の名前が"陣内まな"と言い、
姫美子の神社の家に厄介になっていることを暴露。
そして主人公に適当なことを言って騙して家出の手伝いをさせたなどとまなを非難します。
いきなりストーカーしてきた姫美子さんになじられたまなも恐れをなして遁走。
今度は主人公がストーキングしていきます(笑)
姫美子の話から彼女の務める神社に聞けばまなの居場所が分かるだろうと考えた主人公は神社の社務所へ。
そこにいた神主に自分の名も告げずにまなの行方を尋ねます。怪しすぎ(笑)
案の定警察を呼ばれそうになっててワロタ

さて、この後主人公はナナを探して旅を続けることを決めます。
荷物を取りに姫美子の家に行きますがその時に家にいた姫美子に止められます。
姫美子の求めに応じナナを諦めるか、諦めないのかでシナリオ分岐します。

姫美子シナリオのその後は他のシナリオとほぼ同じ即エンドなので、特筆すべき点はありませんが、
警察まで呼ばれそうになった神社にしれっと姫美子さんに会いに行く主人公の豪胆さは凄い(笑)

ナナシナリオ

ようやくメインヒロインであるナナのシナリオに突入します。
その前にこのゲームのシナリオの流れをおおざっぱに説明しますと以下の通り。

琴子/愛唯 → 芹乃/姫美子 → ナナ(まな)

各ヒロインへのシナリオ分岐後が短いという点については再三述べていますが、
この特徴は当然メインヒロイン・ナナのシナリオについても適用されます。つまり、短い(笑)
より正確に言えば各ヒロインのエンドはおまけであって物語開始からナナシナリオであると言えますから、
ナナシナリオが短いというのも語弊があるかもしれませんが…

物語開始からナナシナリオという認識でシナリオ全体を俯瞰してみると、やはり薄いと言わざるをえません。
他のヒロインへのシナリオ分岐の為に各ヒロインのエピソードが中心に語られますから、
さもありなんという感じですが、そうであれば最後のナナシナリオの尺は長くすべきだったのではと思います。

冒頭に"細かい所に手が入っている"と書きましたが、
残念ながら整合性を取るのが不完全となっており、特にナナのエピソードにそれが顕著に見られます。

例えば前述の姫美子シナリオにおいて再会していないのに再会と言ってみたり、
芹乃シナリオにおいてもナナを見つけた時にナナが反応を示さなくなった時に主人公はナナの体を揺すりますが、
その際にまた豹変が発生してナナが逃げようとした時に、体を揺すった時の体制のままナナの体を両手で保持しつつ、

「話を聞いてくれるって、逃げないって約束してくれるなら…」

ストーカーじゃんコイツ(笑)
…それはともかくこの時は何故か途中から手を握っている状況に変化。
ひょっとしたら体を揺する時に手を握って揺すったのかもしれませんね。絵面的におかしいですが(笑)

後はナナ豹変時に度々以下のように主人公のことが分からなくなっているような描写がなされます。

まるで他人を見るような表情だった
まるで、僕のことがわからないようだった

しかし、ナナシナリオ最終盤でナナとまなは記憶を共有しているという情報が明らかになります。
記憶があっても他人のフリとか(笑)
やはりストーカー入り気味の主人公はキモいので他人ということにしたいのでしょうか(笑)

ナナシナリオも他のシナリオと同じく最後の選択肢でエンドが分岐しますが、
片方のエンドは親殺しのパラドックスの問題が放置されているような気がしますね。もう少し具体的に言うなら、
過去にタイムトラベルに行った時に過去の自分に会いにいったらどうなるの?的な問題です。
特に深い考察もあるわけでもなく、さらっと流す感じで消化不良。
時の流れを超越する事象があったとして時の流れの中に生きる我々にどのように影響を与えうるか?
シュレディンガーの猫か神はサイコロ遊びをしないのか。
ご都合主義な設定について深く考える必要はないんじゃね?というのが答えの気がします(笑)

まとめ

そこそこな出来と言ったところでしょうか。
姫美子さんの依存っぷりや琴子のNTRを傍観する主人公などは興味深い点だと思います(笑)

蛇足

個人商店っぽい"ナカノヤ"さんはゲーム内にあらゆる所で店を構えててスゲー(笑)