さてPULLTOPにて微妙な評価(と思っている)の作品、神聖にして侵すべからずをプレイしていきたいと思います。
微妙な評価というのは発売当初の初プレイ時の感想でして、今回の再プレイで自身の印象も変わるかもしれません。
発売日は2011年10月28日と約12年前の作品。相変わらず古い作品ばっかですいません(笑)
システム
基本的な仕様は完備しています。CGモード・シーン回想・BGM鑑賞3点セットあり、
コンフィグ機能も充実しており現在のADV仕様と遜色のない完備ぶりだと思います。
セーブスロットもオート/クイック枠を合わせて110個もあるので十分でしょう。
ゲームの演出も少し凝っているんですが、そこで気になる点が若干あり。
メッセージウインドウを揺らす処理が時々使用されるのですが、セーブとかロードとかの
ボタンも揺らされてクリックしづらいです(笑)
REPEATをクリックしてもう一度声を聞こうとしたら何もない所をクリックしたことになって
次のメッセージに送られてワロタ(笑)
後はエンディングでテキスト自動送りで飛ばせないのが若干イライラします(笑)
確か『遙かに仰ぎ、麗しの』も同じ仕様だった気がしますのでこの時期のPullTop標準仕様でしょうか…
シナリオ
さて本作品は第1話、2話と章仕立てで話が進んでいく方式です。
で、最初はプロローグなんですけど……短くね?
どれぐらい短いかと言えば100クリックぐらいで終わるレベル。
ま、まあバランスは悪いは思いますが、早く魅力溢れる(であろう)本編をプレイできる構成ということですね!
シナリオの構成は第1話~第5話辺りまでが共通シナリオで、選択肢でフラグが立ったキャラ専用のテキストが
少しずつ織り交ぜられている感じです。既読スキップを使えばそこまで食傷感はないですね。
逆に言えば2回目を読むほどのテキストのクオリティではない感じ(笑)
男友達のかなえちゃん(男友達の所有のドール。本人によれば材質が違うだけで我々と同じらしいです)についての
語りとか誰得(笑) 人が人と異なるものについて性愛を生ずる機序については興味深い事柄ですが、
このゲームではそういったテーマは要らないでしょ(笑)
共通シナリオの選択肢についてはやや正解が分かりにくいです。例を挙げると、
とりあえず見守る
ちょっと忠告
僕もクラス委員だし
操に相談する
のように誰に対するアクションかが明示されていない形式のものが多く、無駄に悩まされてストレスです。
難易度が高いかといえばそんなことはなく、
選択肢から数クリックでどのキャラのシナリオかが分かるようになっています。
※数クリックでキャラとのやり取りが始まります
じゃあ、無駄なセーブ&ロードをしなくて良いよう選択肢にキャラの名前を入れとけよと思います(笑)
後はクリア後にアフターという項目が増えてキャラのエピソードが読めるようになるんですけど、
こういう形式って大体は本編においてそぐわないHシーンとかで使われることが多いと思いますが、
本作では特にそういうシーンもなくて、別にそれ本編中でも良くね?
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さて序盤はファルケンスレーベン王国についての説明やら王国民たる人々の生活が描かれた後、
生徒会長が学校で世話をしている猫の飼い主探しを軸に話が進みます。
生徒会長、うぜぇ(笑)
生徒会長が主人公と「主人公の居候先で一時預かり」の交渉を行うのですが、
断られないことを前提として話を進めるのが何だか癪に障ります(笑)
主人公に対する信頼の証として受け止めるべき話の流れなんでしょうけど、
生徒会長の態度が軽薄な雰囲気なので、気の弱い人間にパシリをやらせるみたいに感じてしまいますね(笑)
第4話はメインヒロインの瑠波が家事に挑戦するところから話が始まります。
瑠波は今まで家事をやったことがないので、皿洗いで皿を割ってしまいます。落ち込む瑠波を主人公が慰めますが、
「僕だって最初から出来たわけじゃないさ。何枚も皿を割ったしね。
かあさんに弁償させられたこともあったよ」
…えーと保護責任者が家事もせずに子供にやらせた挙句子供が割った皿を子供に弁償させたってことですね…
それネグレクトでは…
「やる時はやる」が普段は怠けている的なキャラ付けなんでしょうけど、幼児の教育は怠けちゃダメですわ(笑)
一応この保護責任者も様々な虐待を受けた設定ではありますけど、その設定が出てくるのはシナリオ後半なので、
第4話の時点では上記印象になってしまうのも仕方ないでしょう。
さらに言えば虐待を受けたからと言って同じ類のことをしていいわけでもありませんしね…
それでは第5話以降の個別シナリオについてこれから述べていきたいと思います。
まずは澪里シナリオ。
途中でメールのやり取りを主人公と澪里と行うくだりがあるんですが、
今、入浴中です。裸です。(後略)
といったメールのやり取り直後にデートに誘って
その瞬間、僕はさとった。
この子のことを好きになっていると。
とか自分語りをされる主人公はヤリ目じゃないですよね(笑)?
個別シナリオ全体としては自身のやりたいことと周囲の期待や思惑の差異に悩むという
ありきたりといえばありきたりのお話。
澪里が最後の直前までモデルについて自身の考えを詳らかに語らない為、良く分からないというか、
本当に貴方のしたいことはモデルなんですか?という質問を投げかけてしまいそうです。
結局やれるだけやってみる的なトライアンドエラー方式で将来何をやるべきか見極めるという結論になって、
それこそアフターは10年後とかで第一線で活躍するエピソードにした方が良かったんじゃという感じ。
次は操シナリオについて述べていきたいと思います。
まず言いたいことはシナリオの分岐選択肢おかしくね?ということです。
操とは別のキャラへの行動指針を決める分岐で操シナリオに入るかどうか決定するんですけど、
分かりにく過ぎでしょう…
ADVに攻略性を持たせたいならプレイヤーが攻略できる情報を
ゲーム内で提示しといてもらわないと正直ただ理不尽に感じるだけだと思います。
特にこの操シナリオ分岐はプレイヤーがここで操シナリオへのルート分岐と認識できるような個所ではないので、
まさかここで分岐しないだろうと思い込んで片方の選択肢を選び続けてしまう恐れもあり、
永遠に操シナリオに行けないことに…(流石にそうなれば自力攻略を諦めて攻略サイトを見ると思いますが)
さて操シナリオ突入後は唐突な展開もなく自然なストーリー展開。
話のタイトルにロールパンだとかカレーとか出てきてパンの味がどうとか話をして食べ物系ストーリー…
かと思いきや何故かバレーボールの特訓を夜な夜な操が主人公と行うというスポ魂的展開へ。
将来のことや部活のことや恋のことで悩む学生らしいストーリーと評するか、または
一貫性のないストーリーと評するかは難しいところですが、どっちかという前者よりな気がしますね。
シナリオ中盤ではバレー部レギュラーがケガをして補欠の操が代理でとある試合に出場することになり、
前述の夜な夜な特訓につながるわけですが、試合前日に主人公は
僕は操が好きなんだ!
と自覚した為、試合で操を全力で応援。
頑張れ!頑張れ!…何回頑張れ言うてはるんですか(笑)
数えてみたら11回も言うてはりましたわ(笑)
試合後はお互いの気持ちを確かめ合い恋人同士に。11回頑張れと言った甲斐がありましたね(笑)
しかし、お色気イベントから恋を自覚するのは澪里シナリオと同じですね。やっぱりヤリ目なんじゃ(笑)
どうでも良いけど風呂場というか家の中にイモリはでないんじゃないかなあ…
後半は、瑠波との友人関係について軸にストーリーが進んでいきます。
瑠波が若干意固地過ぎね?というきらいはありますが、好きな男子を取られたらいくら友達とはいえ
何らかの隔意は生じるものなんでしょうね。多分。
色々書きましたけど、シナリオ分岐の酷い選択肢以外は特に問題となる部分もなさそうで悪くはないと思います。
逆に言うと盛り上がりに欠けるということはあるかもしれませんが、たまにはこういうのもいいかもしれませんね。
長くなりましたので、今回はここまでといたします。また来週(多分)
再プレイにあたって現在の評価は"良くも悪くもない"と言ったところ。
残り2人のヒロインのシナリオの出来はいかに…(って再プレイ時に思い出したんですけどね、希シナリオの設定を…)