其は歴史となり、灰燼となり、無に帰す

当サイトは成人向けパソコンゲームソフト、所謂エロゲーについて主に扱っております。関心の無い方や否定的な意見をお持ちの方はご注意下さい。※ネタばれについては基本考慮していませんので、そちらについてもご注意願います。

神聖にして侵すべからず(PULLTOP) 感想 後編

先日のことですが、自宅の中にアシダカグモが出現しました。
※コアシダカグモの誤同定かも知れません

本作品の感想を執筆中に出てくるなんて、タイミング良すぎでしょ(笑)
因みに家に入ってきたアシダカグモはゴキブリなどを食べる益虫なので殺さずに外へお引き取り頂きました。
家の中でゴキブリはほぼ見かけないのに何で入ってきたのか……

というわけで閑話休題しまして、前回に引き続き神聖にして侵すべからずの感想の続きを書いていきます。
希シナリオから続きを読むからどうぞ。

続きを読む

個別シナリオは期末試験の勉強辺りから始まる感じなんですが、
クモ好き女生徒とマゾヒストと同性愛のお付きの女性とか最初っから飛ばしてますねー(笑)
アシダカグモを実際に何度か見かけた身としては、やたら大きいし非常に素早いしで益虫と知ってはいても、
それでも尚生理的に拒否感が出てきちゃうんですけど、それに頬ずりしている希さんパネェっす(笑)
ところで、アシダカさん(希の愛蜘蛛の名称)初登場時にCGで出てくるんですが、
明らかにアシダカグモじゃなくてコアシダカグモじゃね?(笑)
アシダカグモは複眼の下に白い帯状の部分があるのですが、CGにはありませんでした。
あと脚と体のバランスもアシダカグモと違う感じですね。原画家さんにはちゃんと描写してもらわないと(笑)

さて前述の勉強会で仲良くなった主人公たちはもう一度集まることを計画。
夏休み直前の日曜日に主人公たちがそれぞれ食事を作って持ち寄ることになりますが、
インセクトクイーン希からはどんなものが出てくるのかは気になりますね。
……蜂の子でした。
虫好きでアシダカさんを愛でつつ(クモは虫じゃなくて節足動物ですけど)、愛でる対象を食うの(笑)?
あと自分で料理を頑張りますとか言いながら明らかに自分で調理してないっぽいんですけど(笑)

余談ですが、蜂の子について調べていると150万年前に食べられていた記録がどうとかいう話がネット上で
取り上げられてるんですが、ソースは何ですかね…

閑話休題
希スキーなお付きの女性(兼家庭教師)の響子さんが発狂しています(笑)
雇い主の希の祖父から人の色恋の邪魔はしないという発言を聞きつつ主人公と希の仲を妨害しようとする響子さん。
自身の色恋については無問題で主人公との色恋については排除に動くというのは自己中過ぎてワロタ
理性で抑えられないということこそ恋であるということなのでしょうか。響子さんは社会人なんですが(笑)

さて、何故か虫姫さま希に気に入られた主人公は、ある日希と祖父との夕食に招かれます。
主人公は響子さんの運転する車で希宅まで移動するのですが、
響子さんは主人公が座る辺りにボンドを塗りたくるイタズラをしかけてきます。
雇用主の所有する車を汚損するのってどうなんですかね(笑)

ここらあたりまではこんなお話が多くて希と主人公との仲は進展しなさそうな雰囲気なのですが、
何故かお互いが好きだと告白しあって恋人となります。会って一月経つかどうかでもう恋人同士っすか…
ちょっと展開が唐突でついていけないですね…
希さんは蜘蛛嗜好に理解を示す殿方には好感度爆上がりするキャラなんでしょうか(笑)
…他の攻略キャラは昔からの知り合いばかりで、幼馴染のシナリオと知り合ったばかりの友人とで
同じ尺でシナリオを展開させた為こうなってしまったんでしょうかね。

で、告白後だんだんと虫ネタが少なくなっていくのはご愛敬(笑)
響子さんも告白後は完全にギャグキャラ化ですね。器物破損した犯罪者っすけど(笑)

告白後も性急な展開で、明らかに筆者が書きたいことと物語の尺が合っていない雰囲気。
(希が入籍する形で)婚約して農村で生活初めてさらに希の家に主人公が養子(入り婿)となることになって
実蒔家の荒波に耐えてみよみたいなお話の展開を例に挙げると、
結婚について主人公の家族と話をして数クリックで畑の背景に遷移してまた十数クリックで希の祖父が登場して
入り婿の話をしだす感じと言えば流石に展開が早いな…となるのもご納得頂けるかと(笑)

それ以外で印象に残ったテキストは"二日おきに体を重ねた"とかいうセックスモンスターっぷりな
主人公の描写でしょうか(笑)

希シナリオ全体として見ると蜘蛛を愛でる少女という特殊性を前面に出しつつも、
後半ではそれが生かされているとはいいがたい展開で、蜘蛛好きである必然性が薄いのは残念。
逆に希を敬遠するプレイヤーが多く出るんじゃないかという危惧がありますね。
もちろんサブカルチャーにおいて特殊な嗜好であるとか性癖であるとかもテーマになりうるとは思いますが、
この作品のフォーマットでそれを扱うという点で人を選ぶのは間違いないでしょう。

希シナリオについてはここまでとしまして、最後に瑠波シナリオについて。
物語の設定上明らかに彼女のシナリオがメインであり他のヒロインはサブというべき役割となるわけですが、
瑠波シナリオにおいてメインたるシナリオが提示されるのでしょうか。
…うん、個別シナリオ最初の流れはベタですね(笑)
長年一緒に居て家族的な位置づけから脱却したいヒロインと妙に素直にならない主人公…
そしてやっぱりいつも通り急展開(笑)
このゲームほど"そうか、僕は○○が好きだったんだ"的な唐突な表現が似合う作品はなさそうですね(笑)

シナリオ後半は王国の存廃についてを軸に話が進みます。
瑠波自身は王国については実体として存在せず有名無実であるため廃止したいと考えており、
王国に世話になったという人々に話を聞いて実態調査をする流れに。
一部証言が面白かったのでご紹介。

村上加世子(49)の証言

"加世子"さんの証言にしては野太い声してますねぇ(笑)…

高橋正夫(52)の証言

証言ということで緊張してしまったのか、いささか棒読みですね(笑)
その他70代にしては若い感じの証言等も交え王国の存在感を感じる瑠波と主人公。
やはり存続すべきか?初志貫徹して廃止すべきか?
ウザい生徒会長の意外な真実なども絡んで最後までどう転ぶか分からない展開。
この辺りはなかなか面白いんですけど、
如何せん会長さんの印象悪いですし今更善玉されてもな…という感はありますね(笑)

最後は王国存続を宣言して大団円。人々の心の中に存在し続ける限り的な締め方ですね。

まとめ

蜘蛛を愛する人を愛することが出来るかが評価の分かれ目か。
それ以外はそこそこの出来かな?という感じですね。
国家の概念については意外と真面目に考えられててそこは好印象でした。
マルタ騎士団とかが元ネタなんですかね。

蛇足

製品紹介ページのキャラ相関図は澪里が一番真ん中って何かおかしくないですか(笑)?