今回は、ALICESOFTより2006年04月21日に発売されました、
よくばりサボテン
をプレイしていきたいと思います。
本作品はALICESOFTでは珍しい普通な感じのコマンド選択式ADVです。
通常よりも廉価な商品という位置づけで、パートボイスとなっています。
システム
回想モードはCG・シーン・BGMと3点セットは揃っています。
セーブスロットは30個及びクイックセーブ用スロット1個の計31個となっており、
選択肢保全であれば十分かと思われます。
節目のシーンを記録するという目的ではちょっと足りないでしょう。
セーブファイルを別名でコピーしておいてそのデータをロードする時は
書き戻しするといった工夫をすれば実質無制限で記録は可能です。
立ち絵は基本1つの服装につき1つのポーズとなっており、
表情の差分はメッセージウインドウに表示されるバストアップのCGで表現する方式です。
バストアップで顔を赤らめていて立ち絵は無表情なのが面白いかもしれません(笑)
あらすじ
合気道道場の師範である父・藤宮 響一(ふじみや きょういち)から、
この夏に"伴侶を見つけろ"という無茶ぶりをされた藤宮 友弥(ふじみや ともや)。
そんな友弥に次々と這いよる女子たち…みたいな感じのストーリーです。
這いよる女子の目録は以下の通り。
霧島 勇美(きりしま いさみ)
友弥のクラスメイトで委員長。メガネっ子ですね。
藤宮 凛(ふじみや りん)
藤宮本家の修行を終え帰ってきた友弥の義妹。クーデレ。
瀬名川 早月(せながわ さつき)
友弥のクラスメイト。蓮っ葉系?
棗 秋奈(なつめ あきな)
数年間疎遠になっていた友弥の幼馴染。お嬢様と姉属性。
奈々月 絢音(ななつき あやね)
喫茶店『ななつき』の店長。天然な年上キャラ。
アリスの館7
に収録されていたしまいま。
から引き続き登場です。
シナリオ概説
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基本的な路線としては好感度が高いヒロインたちから言い寄られてゴールインというものですが、
こういう展開で重要なのはヒロインたちが高い好感度を持つに至った理由が、
プレイヤーにとって納得できるものかどうかであると私は考えています。
初対面から相手が好きであるという態度を取るヒロインはかなり不自然で、
極度に面食いで貞操観念がバグっているか、美人局にしか思えないということですね。
その観点で見た場合ですと、
本作では義妹の凜やガラの悪いナンパから助けてもらった早月、
図書室で怪我しそうな所を助けてもらった勇美はまだ納得ができますが、
絢音についてはそういった分かり易いイベントはなく、納得できるかは微妙なところですね。
秋奈も幼馴染とはいえ数年間疎遠になってたにしては急激に距離を詰めて来ますし(笑)
つまりご都合主義という
物語は7月下旬からスタートし、1学期中にヒロインたちの好感度がストップ高となり(笑)、
夏休みに海の近くの喫茶店でバイトしつつ海で遊んで意中のヒロインとの仲を深め、
海から帰って来てから発生した問題に対処してエンディングを迎えます。
…こう書くと滅茶苦茶短いゲームに見えますね(笑)
実際にはヒロインの数が多いので、廉価なソフトにしてはボリュームがあるシナリオになっています。
序盤
序盤のシナリオは1本道です。選択肢は時々出て来ますが、
好感度が上がるか上がらないかだけなので、
基本的には好感度が上がる方の選択肢を選んでおけばよいでしょう。
好感度が上がる方を選ぶと音が鳴るサービス仕様です(笑)
さて、序盤の見どころはやはりヒロインたちが友弥にトゥンクする場面でしょう。
個人的には早月のイベントがオススメですね。
普段は大人しい雰囲気の友弥が、
暴漢を伸す時にはキリっとした雰囲気になるギャップが良い感じです。
そして雰囲気が変わった友弥に顔を赤らめる早月…ベタですが序盤で一番印象的でしたね。
後のキャラは早月の後塵を拝すといった感じのシナリオですね。特に絢音
ヒロインたちの好感度上昇が一通り済むと、
4択以上の選択肢が出現してきて攻略ヒロインを決定していく流れとなります。
一途に選択しておかないと中盤でバッドエンドになってしまいます。
各選択肢では各々のヒロインとの会話がありますが世間話の範疇のそれであり、
正直あまり感情移入のプラスにもマイナスにもならない程度のテキストですね…
中盤
序盤で生活費捻出のため喫茶『ななつき』でバイトを始める友弥たちですが、
夏休みは特別アルバイトとして前述の通り海の近くにある喫茶店で働くことになります。
従業員は直行直帰ではなく、近隣の旅館に泊まってそこから出勤です。福利厚生が手厚い(笑)
季節は夏、海の近くということで当然マリンレジャー関連のイベントが目白押しです。
そんなイベント群で出て来る選択肢によりヒロインが確定します。
序盤よりは関係が進展し、テキストもそれに対応した内容になっていますね。
秋奈さんのシナリオは微妙に感じましたが
終盤
海から帰ってくると個別シナリオの開始です。
日付のアイキャッチの背景にはタイトルが文字で表示されているのですが、
これがヒロインの名前に因んだものに変わります。
Yokubari Saboten
からYokubari Rin
みたいな感じですね。
どのヒロインでもイチャイチャしてトラブルが発生してそれを解決という流れは同じですが、
イチャイチャするイベントについてはヒロインによって量に差があるので、
推しのヒロインが勇美と凜以外だと不満を抱くかもしれませんね。
まあ勇美と凜のイベントにしてもCGは使いまわし率が高いのですが(笑)
プレイ所感
ALICESOFTといえばRPGやシミュレーション、ストラテジーやらの、
ゲームシステムが強いイメージがありますが、
ゲーム性とは無縁に近いADVでも前述のアイキャッチ変更などにあるように、
そのシステマチックな設計思想が垣間見えます。
数多あるADVとは毛色の違いを感じさせてくれるのは新鮮で好印象です。
ストーリーも廉価な価格設定の為なのか一部ヒロインでややシナリオ量が少ないですが、
破綻も(誤字も)無く物語を素直に楽しめるのではないでしょうか。
秋奈さんのシナリオは微妙に感じましたが
ボイスは最初のヒロイン登場の辺りや個別のイベントで用意されていますが、
流石に2020年代半ばの今だと古い仕様に感じますね。
どのシナリオに進むか確定していない共通パートだと途中で声が無くなるので、
そこは少し違和感がありますね。
隠しキャラのシナリオを用意するぐらいならキャラを削ってフルボイスにした方が良いのか、
悩ましい所ですが、2010年代に発売されているゲームの趨勢を鑑みるに、
ヒロインが1人or2人でフルボイスの方が商業的に成功したということなのでしょう。
とはいえ、色んな女性に言い寄られる系の本作でヒロインを削るのも難しいでしょうし、
何が最適解だったのかは悩む所です。
アペンドでボイス無しのおまけシナリオがあるのですが、やっぱり違和感がありましたしね…
ボイスがあるキャラが無音になる心理的効果は無視できないものがあるようです。
まとめ
廉価なソフトという立ち位置では良く出来ている作品だと思います。
色々な個所で半角カタカナを使っているのが古い感じがして良い
蛇足。
個人的に気に入ったのは早月と隠しキャラの朱鷺さん(攻略対象)です。
登場回数が少ないとボイス実装率が上がるから