其は歴史となり、灰燼となり、無に帰す

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夏の魔女のパレード(Wonder fool) 感想

本作はツイッターで情報を見かけて体験版をプレイしたことがきっかけで購入しました。体験版がとても面白かったからというわけではなく途中で終わると何となくモヤモヤするというのとメインヒロインに「フヒ」とか言わせるセンスがちょっとツボだったので購入に至ったワケです(笑)
ちょっと話が逸れますが体験版をやることによって序盤の食傷感はどうしても出て来てしまいますね。とは言え体験版が短すぎても作品の面白さや内容が伝わりにくいでしょうし痛し痒しと言ったところですね。
さて閑話休題しましてまずは本作のシステム周りについて述べていきたいと思います。体験版ではまともに動作していなかったセーブ&ロードですが、流石に本編では修正してきましたね。セーブスロット数も十分だと思います。スキップも高速でゲームをプレイする上でストレスを与えられることはないと思われます。攻略難易度も最後の選択肢だけで個別シナリオへと分岐していますので詰まることはないでしょう。選択肢ごとの枝葉末節なテキストはあるのでその辺りはセーブ&ロードで対応しましょう。
では次にシナリオについて述べたいと思います。
本作では「魔女」が職業として存在しており、魔法を行使して災害救助をはじめイベント場の設営などさまざまな場面で人々の補助等を行っています。魔法の技能の習得のための「魔法学校」があり、3人+1人が修了試験、通称「魔女のパレード」に臨む所から物語が始まります。ところで、ゲームを開始してから80クリックぐらいBGMが流れないんですが、ちょっと無音が長くないですかね。バグかと思いましたよ(笑)
さて魔女達3人が村にやってきて主人公と邂逅を果たし色々している内に実は魔女達3人が主人公・幸人の許婚である事が発覚いたします。そして幸人争奪戦みたいな流れになってまいりますが、初っ端から魔女の1人であるトピアは争奪戦の離脱を宣言。・・・え?何で(笑)?他の2人と同じ立場なのに何で1人だけ攻略不可なんですか?納得いかねー(笑)
争奪戦にはブラコン妹の早紗と100回近い告白を繰り返すストーカー先輩・あずきも加わり事態はさらにややこしくなっていきます。そこに母親・ユリスの気遣いという名のお節介により幸人は夏祭りに婚約者を発表することに。幸人は各人との交流を通して婚約者を選ぶこととなります。
さてここからは個別シナリオについて述べていきます。

まずはあずきシナリオから。
うん、ギャグ路線からいきなりシリアスネタぶち込まれてちょっと引きました(笑)。そして幸人はあずきの隠れた一面に気付き急速に惹かれていくという申し訳ないですが安直な展開ですなー。しかしあずきへの告白シーンは戦隊物のスーツを着けたままというそこは変化球を投げてきます(笑) 後は特に印象に残ったネタとしてはあずきの寝間着代わりのTシャツのプリント文字がちょこちょこ変わるのが芸が細かいなあと思ったのと(でも数パターンで打ち止めですが)、濡れ場においてお尻でした後に普通にセックスするシーンがあるんですが、アナルの時はコンドームを装着しますが、その後の普通のセックスの時は何にも着けずにやっちゃいます。おぃ(笑)
次にキャロルシナリオについて。
おおよそのあらましを述べますと、名家としての重責と母親の期待へ応えられていないという自責、優秀な姉と比較され続けてきたことによる劣等感を乗り越えて人間として成長していくというのが流れでございますが、大筋としては問題ないと思います。後から出てくるお姉ちゃんのルイスさんの方が攻略キャラっぽいですが、最初に登場するトピアですら攻略不可なのですからルイスさんが攻略可能なワケはないですね(笑) まあでも人気投票ではヒロイン2人を差し置いて3位になっているのでファンディスクに期待しましょう(笑) にしてもトピアはユリスよりも人気ないんすか
さて本シナリオにおいてちょっと気になるところがありましたので2点ほど指摘させて頂きます。まずはルイスですが、登場時から変な仮面をつけていますが、この仮面を外すとまともに会話すら出来ないぐらいあがってしまうとのことなのですが、最後の方のイベントで事故で仮面が割れてしまった後はずっと素顔で普通にコミュニケーションを取っております。何故あがらなくなったか説明すらなされずさらっと流されていますが、非常に気になりますね(笑)
次にこれは大した事ではないんですが、昼休みに幸人とキャロルが若さに任せて盛っちゃうイベントがあるのですが、昼食を取った後にセックスして事後のんびりして授業に遅刻せずに教室に戻れるってちょっとタイムスケジュール的に無理ありませんかね?幸人くん早過ぎ説浮上です(笑) 4回ぐらい射精してますけどね(笑)
次に早紗シナリオについて。
意外と言えば意外な設定ではありますが、まあ色んな愛の形があってもいいよね、とお茶を濁すか結局これはナルシシズムの極致じゃね?という批判的な意見を述べるべきか迷いますな。早紗という人物を1個の人格として認めるなら批判すべきではないんでしょうが、とはいえ踏み台に使われた形になってしまったアリサは可哀相ですな。
最後にアリサシナリオについて。
これはまたあずき並みにシリアスをぶっこんできますねえ・・・アリサはあずきほどコミカルなキャラではなくてどちらかというとネクラな感じなのでさもありなんと言った感じでございますが。
さて物語後半に学園祭の手伝いをする事になったアリサですが、口だけで何もしない3人組に無茶な要求をされるなどしてトラブルになってしまいます。そしてアリサは心労でついに倒れてしまうという事態に。今まではアリサの意志を尊重して何も言ってこなかった幸人ですが、ここで遂に堪忍袋の緒が切れ・・・かけますが、その場面で何故かあずきさんが3人に対して鉄拳制裁を敢行。いやいや、主人公の見せ場を奪うなよ(笑)
まとめ。
全体として大きな破綻は無く意外な設定もありいい意味で驚かされる部分もありますが、細かい所で不整合があるなど荒い部分もあったりするのと、主人公幸人くんがあまり活躍してなかったりするのがちょっと気になりますね。まあ結婚相手を決める時以外は幸人くんが主体的に行動できる場面は設定上あまりないので仕方がないと言えばそうなんですが、そこを織り込み済みとしてもうちょっと主人公らしく活躍して頂きたかったですね。